不審な電話やメッセージに注意!巧妙に仕組まれた詐欺の可能性あり!

詐欺

「この電話番号はだれ?」

「使用料金の滞納の連絡?」

「警察からのメッセージ?何も問題は起こしていないはずだけど…」

 

知らない番号からの電話や不審なメッセージ、あなたも経験したことがあるかもしれません。しかし、その裏には悪質な詐欺が隠れている可能性が高いです。今回はその危険性について考えます。

 

不審な電話やメッセージへの対処法

知らない電話番号からの電話やメッセージが来ると不安な気持ちになることも多いと思います。

メッセージの内容を見ると不安になってすぐに問題を確認したり、解決したりしようとして返信してしまう人も多いでしょう。

逆に「問題はないはずだから、その旨を伝えて早く解決させよう」と軽い気持ちで返信してしまう人もいるのではないでしょうか。

 

詐欺犯は返信をしてくるのを待っているのです。

本当に用事があって電話やメッセージを送ってきた場合は、電話に出なくても留守番電話に残したり、概要をまとめてメッセージを送ってきたりします。

  • 知らない番号からの電話を着信した場合
  • 知らない番号からの電話に出てしまった場合
  • 不審なメッセージを受けた場合

 

あなたが直感で怪しいと感じた電話やメッセージにはすぐに対応せずに様子を見ることが大事です。

 

知らない番号からの電話を着信した場合

電話機は受信時のほとんどの場合、相手の電話番号が表示されます。

知らない電話番号が表示されると警戒してしまうこともあるでしょう。

 

不審に思った場合は、電話には出ずに留守番電話にどのようなメッセージを残すのか様子を見る方法があります。

また着信履歴の電話番号をネットで検索して相手の素性を調べる事もよいでしょう。

留守電のメッセージや電話番号を調べた結果、セールスなどであれば無視しても大丈夫です。

知っている企業や公共機関などで、電話がかかってくる可能性が身に覚えのあるのであれば、自分の知っている電話番号から掛け直すとよいでしょう。

 

注意しなければならないのは、自分の知っている企業や公共機関を名乗って騙す場合があります

相手の指示した電話番号ではなく、自分の知っている電話番号へかけることが大事です。

 

電話に出てしまった場合

警戒しながらも電話を受けた、相手を信じて電話に出たという行動はほとんどの人がするのではないでしょうか。

しかし電話に出たところ話の内容を不審に思うことがあれば、全てを信じて会話するのはやめた方がよいでしょう。

電話がはじめから録音された音声ガイダンスであれば特に注意が必要です。

 

あなたに用件があって電話をしてきたのなら、係の人があなたに直接話してくると思います。

相手からかかってきた電話が、はじめから自動音声の場合は怪しいと思っていいでしょう。

 

不審な電話に出てしまった場合の対処例をいくつか紹介します。

  • ボタン操作などガイダンスの指示には従わない
  • 相手が一方的に話し始めた時は、相手の連絡先、企業名、担当者名を聞き「今は手が離せないのでかけ直します」などといって電話を切る
  • 電話の内容が気になる場合は、相手の言った企業名から電話番号を調べて、自分で調べた電話番号にかけて確認する。
  • 怪しいと感じる電話番号の場合は、着信拒否に設定しておく

詐欺犯はわずかな返信やガイダンスでのボタン操作によって、あなたの情報を集めたり、次の詐欺工作の準備に使用します。

何も言わない、何のボタンも押さない事が大切です。

相手の話の内容に必要がないと感じた場合は「必要ありません」と毅然とした対応をしましょう。

 

不審なメッセージを受けた場合

スマートフォンなどでメッセージを受信した場合は、書かれている指示に従う前に内容文を見て冷静に判断しましょう。

メッセージの内容は長文の場合もありますし短文の場合もあります。

企業名や公共機関の部署名など実在する名称を装っている場合も多いです。

 

  • 表示された電話番号やURLにつながない
  • メッセージを送ってきたアドレスや電話番号を調べる。通報用に保存しておく

表示された企業名や公共機関名に思い当たる事がある場合や心配になる場合は、受け取ったメッセージに表示された電話にかけるのはやめましょう。

返信も送られたメッセージに返信しない方が無難です。

 

電話で確認をするのであれば、相手の企業名のホームページに記載されている問い合わせ窓口などへ電話をして、送信されたメッセージの内容などの信憑性を確認しましょう。

 

詐欺の可能性と相手の目的

不審な電話やメッセージは詐欺の可能性が高いと認識しておく必要があります。

では詐欺の場合、何の目的で電話をかけてきたりメッセージを送って来たりするのでしょうか。相手の目的を知ることでどのように対応するべきなのかを知っておくことが大事です。

  • 事前の確認
  • 不安を煽って金銭の振り込みを促す
  • 儲け話を持ち掛けて金銭を搾取する
  • 宝くじや懸賞の当選を装って個人情報とあなたの性格を調べる

それぞれの詐欺の可能性と目的を解説します。

 

詐欺ターゲットの情報確認

かかってきた電話を受けた時に、あなたの対応の仕方からあなたの情報を得たり推測したりします。

得た情報はあなたを騙すシナリオに使われるのです。

 

例えば間違い電話を装って話しかけてきた場合、話し方や声から年齢が推測されます。

受け答えの内容から家族構成や収入、あるいはあなたが騙されやすい性格なのかも推測される可能性もあるでしょう。

 

また詐欺ではなく、空き巣犯の場合はどの時間に家にいるのかを確認している可能性もあります。

相手の素性がわからない場合は、自分のことを話すのはやめましょう。

詐欺犯にあなたが警戒心の強い人として認識され、あなたへの詐欺の抑止力にもなるのです。

 

不安を煽って金銭の振り込みを促す

「ご利用料金についてお話がございます。至急ご連絡ください」などのメッセージと電話番号と企業名が表示されている場合があります。

しかし騙し文句の可能性が極めて高いです。

 

例えば企業名が携帯電話会社であった場合は、滞納などを想定してあわてて電話してしまうことでしょう。

料金と聞くと「滞納」「利息」「停止」「解約」などのキーワードが頭に思い浮かび、悪い想定をしてしまうことが多いのではないでしょうか。

不安を煽られると、なるべく早く解決したいと考える心理がついてきます。

 

表示された電話番号に電話をしてはいけません。

気になる人は表示された企業名などのホームページなどから自分で検索した電話番号に問い合わせをしましょう。

 

儲け話を持ち掛けて金銭を搾取する

自分が問い合わせをしたわけでもないのに、相手から儲け話が来る場合があります。

ほぼ詐欺です。

 

あなたなら見ず知らずの他人に儲け話をするでしょうか。

自分の家族や友人にすることはあっても、全くの他人に儲け話を教えることはないと思います。

 

ほとんどの場合は、仮想通貨や株の投資で「今、投資すれば6か月後には300%になる」などといった話です。

しかし投資額の送金と同時に連絡が途絶えることでしょう。

儲け話は怪しいと思って間違いありません。

 

宝くじや懸賞の当選を装って個人情報とあなたの性格を調べる

「この度、懸賞であなたが100万円当選しました」と言われるとうれしくなるでしょう。

しかし懸賞はあなたが応募しない限り当たりません。

応募した覚えのない懸賞にあたるはずはありませんので、怪しいと思ってください。

 

相手はあなたに当選金を送るための手続きとしてさまざまなことを聞いてくるでしょう。

氏名・生年月日・住所・電話番号・勤め先・口座番号、さらに本人確認のためと称して顔写真とともに免許証やマイナンバーカードのコピーなども要求してきます。

聞き出した情報はこの先あなたを陥れる詐欺に流用されるのです。

 

あなたがすぐに要求に応じたら、詐欺犯はあなたのことを騙しやすい人だと認識します。

買った覚えのないくじや懸賞に個人情報を提供しないようにしましょう。

 

詐欺の手口

詐欺犯はあなたの存在を知るだけではあなたからお金を取ることはできません。

あなたを上手く誘導したり、絶対に教えてはいけない暗証番号を聞き出してあなたからお金を騙し取ります。あなたが絶対にやってはいけない行動をまとめました。

  • 暗証番号を教えてはダメ!
  • 重要書類やカード類を預けてはダメ!
  • 相手の誘導や指示による送金・支払いをしてはダメ!

詐欺犯があなたからお金を騙し取るにはあなたの「協力」が必要です。

あなたが詐欺犯に対して最終的な「協力」をしなければ詐欺被害を防ぐことができます。

 

暗証番号は教えない

警察官や弁護士、銀行員などがあなたの暗証番号を聞くことは絶対にありません。

相手から「あなたの資産を安全な金庫や口座に移すため」「あなたの物かどうかの確認のため」と言って暗証番号を聞かれても答えないでください。

教えてしまうと、あなたの銀行口座やクレジットカードからお金を引き出されてしまいます。

 

重要書類やカード類を預けない

警察官や弁護士、銀行員、市役所があなたの重要書類やカード類を一時的に預かることはありません。

不動産の権利書などは現物があれば勝手に売り買いされる恐れがあります。

クレジットカードはあなたから暗証番号を聞き出した後で現金の引き出しが可能です。

キャッシュカードは暗証番号がなくても、買い物やガソリン給油などで使用できます。

 

相手の誘導や指示による送金・支払いをしない

詐欺犯は自分の身元がバレないようにするために、あなたにお金を振り込ませます。

あなたがお金を振り込まなければ被害に遭わなくて済むでしょう。

詐欺犯は「お金を送金すれば、高利息が付く」「早く入金しなければ裁判沙汰になる」などといってあなたを有頂天にする、または不安を煽ることで送金を急がせるのです。

 

ロマンス詐欺のように「あなたに5億円を譲渡するが、海外金庫からの送料だけ先に支払ってほしい」という手口もあります。

他にもオレオレ詐欺があり、これは身内を装い「お金を貸してほしい。自分の口座は使えないので友人の口座に振り込んで欲しい」といった手口です。

全てを一人で判断せずに家族などに相談して冷静な判断で送金を阻止しましょう。

 

不審な電話やメッセージの例と見分け方

不審な電話やメッセージは人を不安にしたり、有頂天にしたりして冷静な判断を鈍らせる心理をはたらかせています。

不審に感じたら誰かに相談するのがいいでしょう。しかし不審に感じる前に詐欺犯の思惑通りに不安になってしまうこともあります。

  • 不審な電話
  • 不審なメッセージ

それぞれの不審点について紹介しますのでぜひ参考にしてください。

 

不審な電話の例

突然見知らぬ電話番号からの着信を受けたら思わず出てしまうことが多いでしょう。

不審な電話で多いのは下記の5件です。

  • 実在しない企業を名乗る電話
  • 実在する企業や行政機関などを装った電話
  • 家族や親戚を装った電話
  • 名乗らない電話
  • 出たら録音音声が流れる電話

 

実在しない企業、実在する企業や行政機関の場合はいずれも、企業名・部署名・担当者名・連絡先を聞きましょう。

本当に用事のある電話であれば、なおさら知っておく必要があるので臆することなく聞いてメモを取っておく必要があります。

用件だけを聞いた後でホームページなどで検索してみましょう。

 

実在しない企業であれば見つかりませんので詐欺と思ってよいでしょう。

 

実在する企業などの場合は、ホームページに掲載された電話番号に問い合わせをするとよいでしょう。

 

家族や親戚の場合は、あらかじめ合言葉を決めておくことが有効的です。

もし何も決めていない場合は、あえてウソの質問をこちらからしてみましょう。

例えば息子さんがA高校を卒業していた場合に「あなたにZ高校から同窓会の案内状がきているけどどうしたらいい?」などで反応をみます。

すぐにZ高校なんか関係ないと答えたら本人ですし、Z高校を否定しなかったら詐欺です。

 

電話をかけてきておきながら自分を名乗ろうとしない、こちらから聞いても名乗らない場合は、不審電話ですのですぐに切りましょう。

 

録音音声がいきなり流れる電話も不審電話として切るのがいいと思います。

 

不審なメッセージの例

不審なメッセージが届いた場合、特にメールの場合は開封するだけでウイルスに感染する可能性があります。

不審なメールは迷惑メールに移動するか開封せずに削除しましょう。

電話番号で届いたメッセージやショートメールでは内容から見分けることができます。

  • 不自然な日本語の文章
  • 長すぎるメッセージ
  • 短すぎるメッセージ
  • 企業名や公共機関名の表示
  • 送り主の電話番号

それぞれの特徴を紹介します。

 

不自然な日本語の文章

「先月の残高が支払われていません」この文章に何か違和感はありませんか。

実は「お客様の先月の引き落としができておりません」という文章を他の言語から翻訳アプリやAIに変換させた文章です。

「残高が支払われていない」なんて言葉は日本人は使わないでしょう。

 

ましてや企業からのメッセージでこのような文章は、企業レベル低下のイメージになるので使われることはないと思います。

不自然な日本語は、企業からのメッセージとは考え難いので信用しない方がよいでしょう。

 

長すぎるメッセージ

企業名や公共機関が重要な要件をメッセージなどで送ってくることは少ないです。

重要な連絡はハガキや封筒で「親展」として送られてきます。

しかし重複してメッセージでも簡易的な連絡として使われることがありますが、簡易的に使うので長文になることはないです。

 

送られてきたメッセージに現在の状況、不安を煽る今後の展開、手助けするためのサイトの紹介などが書かれている場合は詐欺と考えていいと思います。

メッセージでそんなに長く書くのならハガキや封筒で送ってくるはずです。

 

 

 

短すぎるメッセージ

上の写真をご覧ください。

実際に届いた写真を基に説明します。

用件は利用料金について話があるということと連絡先だけです。

 

利用料金の何についてなのかは書かれていません。

一般的に企業からのメッセージならば今月の利用料金なのか、未納金額なのか、料金改定の案内なのかくらいは表示されていてしかるべきです。

これではNTTほどの企業のメッセージとしては低レベル過ぎますので疑ってみましょう。

 

企業名や公共機関名の表示

同じく写真を見ると「NTT」と書かれています。

実在するので信じてしまいそうですが、NTT社の社名は「NTT」だけでしょうか。

  • NTT西日本
  • NTT東日本
  • NTTコミュニケーションズ
  • NTTdocomo
  • その他

通常ならば上記のように「NTT〇〇」ときちんとした社名で表記します。

「NTT」だけの表示でメッセージを送信しているのであれば、NTT関連会社の社員としては失格でしょう。

もしくはNTT社員以外の者が書いた偽物と判断できます。

 

送り主の電話番号

写真の送り主をご覧ください。

送り主の番号が携帯電話の番号になっています。

また取り急ぎの連絡先が050から始まるIP電話の番号です。

 

NTT西日本の問い合わせ窓口に確認したところ、お客様からの折り返しでの電話番号に社内で使うIP電話の番号をお願いすることはないとの返答でした。

また送り主が携帯番号になっているのも、お客様にメッセージを送る場合に携帯電話から送ることはないそうです。

 

筆者が受けたメッセージをNTT西日本の問い合わせ窓口で確認したところ、メッセージ内容、社名、送り主番号、連絡先など全て詐欺の典型との回答でした。

また料金に関してメッセージを送ること自体が社内ルール違反との事です。

落ち着いて見てみるとおかしな点に気付くことができると思います。

 

相談先

不審な電話やメッセージが多いと、本当の要件があるのか心配になることでしょう。

心配になるのであれば、相談できる機関もあります。

  • 警察
  • 市役所
  • 消費者相談窓口

いずれも電話やメッセージで案内された番号に返信してはいけません。

自分で歩いて警察署や役所に行く、またはホームページで調べた番号に電話をしてください。

 

詐欺や不審電話などで相談する人は多いので、同じような相談をされている場合があります。

不審なので返信に戸惑っている場合はあなたの代わりに確認の電話をしてくれることもあるので安心です。

既に詐欺だとして認識されている場合などは詐欺だと教えてもらえます。

 

不審電話やメッセージの防犯対策

不審な電話やメッセージはいつ、どのような形で来るのかわかりません。

日常的な防犯対策を施すことが大事です。

主な対策は以下のようなものがありますので、ぜひ参考にしてください。

 

  • 自分一人で判断しない
  • 不審な電話番号やメールアドレスをブロックする
  • 迷惑電話防止サービスに登録する
  • 迷惑電話対応アプリをインストールする
  • 暗証番号、マイナンバーカードの番号などの個人情報は教えない
  • 知らない人からの電話は一度留守番電話にて確認する。
  • 電話に出てしまった場合は、電話番号、企業名、担当者名を聞いておく。
  • メッセージの場合はどこからのメッセージかを確認する。
  • メッセージの返信サイト・電話番号ではなく、自分で調べた電話番号・ウェブサイトにて電話して確認する。
  • くじや懸賞に当選したは全部詐欺と思って無視する

 

詐欺に遭ってお金を騙し取られてから後悔してもお金は戻ってきません。

用心することで安全安心な生活ができると思います。

 

まとめ

不審な電話やメッセージの裏には詐欺が潜んでいると認識しておきましょう。

詐欺の被害金額は数百円から数千万円、それ以上にのぼる場合があります。

詐欺にかからないために、詐欺についての知識を持っておくことが重要です。

  • 不審な電話やメッセージは基本的には無視する
  • 電話の受け答えによって知らぬ間に相手に自分の情報を与えてしまうので注意が必要
  • 詐欺犯は不安を煽ってくるが相手にしない
  • 儲け話は他人からくることはない
  • 買った覚えのない宝くじや懸賞に当選するはずがない
  • 暗証番号は警察や銀行員にも教えないし、聞かれるはずはない
  • 重要な書類やカードを警察や銀行が預かることはないのでしっかりと保管する
  • 相手の誘導などでお金を送金してはいけない
  • 不審な電話やメッセージには見抜けるポイントがある
  • 心配な時は相談できる機関がある
  • 詐欺に遭ってから後悔するより日常の防犯意識が大切

不審な電話やメッセージを安易に受けることで詐欺に遭う危険性があります。

詐欺から身を守るために、常に警戒心を持つことが重要です。

 

詐欺被害に遭わないために、本記事の内容をぜひ参考にしてください。

 

執筆者 大田恵三

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