「妻が不妊症で子どもができないので離婚したい」
「妻が強度の精神病で自分にも負担が大きいので離婚したい」
「妻が犯罪をしたわけではないが、病気を理由に離婚できるのだろうか」
夫婦間の仲は悪くないが、子どもができないことは自分自身の人生にも影響するかもしれません。
妻が精神病になったことで家庭環境が悪くなり、子どもの成長に悪影響を及ぼすこともあるでしょう。
妻が病気になったことを理由に離婚したいが、どうしたらいいのだろうと自分自身も精神的・金銭的不安が大きくなるかもしれません。
本記事では病気の妻と離婚できる離婚方法と準備についてまとめました。
- 3つの離婚方法
- 妻の病気が自分に与える負担
- 離婚までに準備しておくべき事
- 病気の妻と離婚した人の体験談
- 離婚による条件
また離婚後の妻への配慮についても紹介しています。
あなたを勇気づけることができると思いますので、ぜひ最後まで読んでください。
妻の病気が原因で離婚したい場合の3つの方法。協議離婚なら離婚は可能
妻の病気を理由に離婚することはできます。
なぜなら離婚は夫婦間の合意があれば可能だからです。
ただし無条件で、または一方的にできるわけではありません。
妻の病気が原因で離婚をする方法は主に3つの方法があります。
- 協議離婚
- 調停離婚
- 裁判離婚
それぞれどのような特徴があるのかを解説します。
協議離婚は可能
妻の病気が原因の場合、協議離婚であれば離婚は可能。
病気の妻に離婚の話をするのは負担になるかもしれませんが、あなたの思いや考えをきちんと伝え必要があります。
協議離婚の場合、妻の通院や介助以外に、財産分与や親権など具体的な話し合いが必要です。
話し合った内容は紙に書き記して両者の署名をして、それぞれで保管することをおすすめします。
話し合いの内容に妻も反対でなければ、一番スムーズに離婚できる方法といえるでしょう。
調停離婚は可能
協議離婚の話し合いが難しい場合は調停離婚を選択することもできます。
病気の妻に離婚話まで出すのは気が重いと感じる場合や、強度の精神病で会話が成立しそうにない場合は調停離婚の方がスムーズに進みます。
例えば夫婦間の話し合いで、妻が今後の金銭的負担などであなたの意見に合意ができない場合は調停離婚がいいでしょう。
離婚調停にかかる費用は印紙代などを含めて3,000円ほどです。
調停委員の仲介によって話し合いをスムーズに進め、離婚条件の問題にも安心できる選択肢といえるでしょう。
裁判離婚は難しい
妻の病気が原因で離婚したいときに裁判離婚を選択した場合は難しくなるでしょう。
裁判になるので民法が適用されます。
民法第770条では離婚について下記のように記されています。
- 配偶者に不貞な行為があったとき
- 配偶者から悪意で遺棄されたとき
- 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
- 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
4の場合は妻が強度の精神病であることを医師に診断してもらう必要があります。
5の場合は妻の病気が原因で婚姻を継続し難い、あるいは離婚話によって夫婦関係が破綻してしまっていることで申し立てが可能です。
同時にあなたにも離婚したいという正当性のある理由が必要です。
妻の病気の介助などであなた自身に負担が大きすぎるといった理由も受理してもらえるかもしれません。
あなた自身の負担を理由にするのであれば、負担の大きさがわかる中長期的な日記などを用意しておく必要があります。
妻が強度の精神病で意思能力がないとみなされた場合、調停離婚や裁判離婚を起こすことは認められていません。
意思能力のない妻と離婚したい場合には、成年後見人をつける必要があります。
成年後見人を選ぶためには家庭裁判所に「成年後見開始の申立」を申し立てなければなりません。
妻の病気が家庭に与える影響
離婚方法が裁判離婚になった場合、あなたにどのような負担があるのかを裁判所に証明する必要があります。
裁判であなたの意向を表す武器となりますので、しっかりと理解して記録しておきましょう。
- 妻の病気による精神的負担
- 妻の病気による金銭的負担
- 妻の病気による夫の疲労
事実を証明するために領収書や日記などはきちんと保管しておく必要があります。
妻の病気による精神的負担
精神的負担はあなたが離婚したいと思うようになり始めた気持ちです。
- 義理家族から妻の病気の原因は夫にあると言われる
- 子どもが妻の病気への理解度が低いために反抗的になる
- 妻が外で見かけられないことで近所から変な噂を立てられる
はじめのうちは妻の病状に気を取られているので気にならなかったことが、次第にあなたの中でストレスになるかも知れません。
あなたの身に起きる精神的負担は目に見えません。
日記などに記録することをおすすめします。
あなたにも精神的負担があると、あなたや子どもたちの生活も不健康なものになってしまうでしょう。
妻の病気による金銭的負担
病気になることで必然的に金銭的負担は増えます。
出費としては診療代や薬代が増えるでしょう。
さらに遠い病院への通院や入院となると交通費や入院費が増えます。
妻がパートなどをしていた場合は、病気によって仕事ができない分、家庭の収入が減ることも大きな負担です。
治療や薬代、交通費などの領収書は大切に保管しておきましょう。
妻の病気による夫の疲労
妻が病気で家事ができなくなった場合、夫への負担はさらに大きくなります。
炊事・洗濯・風呂・買い出しなど妻がしていたことをあなたがしなくてはならないからです。
例えば残業時間を早く切り上げないとスーパーが閉まってしまうといった場合でもいくつかの疲労の要因が隠れています。
- 早く帰るために低時間内の作業を早く終わらせる
- 先に帰ることで他の社員への気遣いが増える
- 会社を出た瞬間から家の仕事がある
- 妻の通院のために会社を休んで付き添いが必要になる
家事は日常的に主婦がこなしていますが、日頃していない人にとっては負担増になるでしょう。
買い出しに行って料理をして食器片付けまでが炊事です。
前日の洗濯物を取り込んで畳んで片付け、次の洗濯物を洗濯機を回して洗濯物を干さなければなりません。
これまでの会社での業務以外に毎日の家事が増えることは数日なら耐えれても、無期限となると相当な負担になると思われます。
妻の病気が原因で離婚したい時にしておくべき事
妻の病気で離婚をするとなった場合に、当事者間での合意ができなければ調停離婚か裁判離婚に発展します。
調停委員や裁判所にあなたはに代わって離婚成立に向けた話し合い離婚条件の作成をします。
あなたは調停委員や裁判所にあなたの意思として3つのことを伝えなければなりません。
- あなたの離婚したいという気持ち=病気を理解する
- 妻の強度な精神病の証拠=症状の記録
- あなたからの離婚条件=離婚後の支援など
上記の3つは調停や裁判時にあなたの代わりの調停委員や弁護士が理解していなくてはいけないのです。
あなたの考えや妻の病気の現状などを文書で残しておく必要があります。
特にあなたから見た病気の現状は離婚するにあたって、あなたの最大の主張になるので間違いや勘違いのない内容が必要です。
今まで夫婦として過ごした間柄で、犯罪や不仲での離婚ではない場合はお互いの思いやりは残っていると思います。
しかし離婚することを優先するのであれば、今後の話し合い、調停、裁判に必要な情報を用意することが大切です。
妻の病気の原因を理解する
妻の病気が原因で離婚したいと考えているのであれば、妻の病気を理解する必要があると思います。
同じようにあなたが妻に寄り添うことで妻の症状が回復する見込みがあると判断されたら、離婚ではなく協力しなさいという判決になるかもしれません。
妻の病気を理解してあなたに問題がない事が重要です。
そして強度の精神病である場合は医師から説明を受けて診断書をもらっておく必要があります。
妻の症状の記録
裁判になった場合、あなたが離婚したいという結論に至った原因と証拠が必要です。
証拠はあなたを後押しする材料になります。
可能ならば妻が通院する前の状況や通院後の医者の診断書などを保管しておきましょう。
また病院だけでなく行政機関に関わった記録なども一緒に控えておいてください。
家の中で家族だけのときに出る症状やその時のあなたや家族の心境も日記などにして記録しておくとよいでしょう。
証拠や記録を残す事は決して妻を陥れるために行うのではありません。
正しい判断と方向性を調停委員や裁判所に判断してもらうことが目的です。
離婚後の支援
協議離婚や調停離婚の話し合いの中で、多少の支援を要求される可能性があります。
離婚をしたいという願望が叶ったら、もう関わりたくないという気分になるかもしれません。
しかしすべての支援を拒否した場合、妻が離婚に合意しない可能性があります。
また離婚後に病気の妻の面倒を見る人がいなければ、離婚できない可能性が高いでしょう。
妻の親族に話をして面倒を見てもらうように準備が必要です。
病院や施設を利用することもできますが、費用はあなたからも工面する必要があります。
離婚後の妻の生活の準備をしておくことは、裁判においてもあなたの配慮として評価してもらえるでしょう。
離婚したいというあなたの気持ちだけでは離婚が成立しにくいことを想定して、どんなことだったら支援できるのかも考えて用意しておく必要があります。
妻の病気が原因で離婚したいと思っていた人の体験談
妻の病気が原因で離婚した人はあなた以外にもいます。
あなたと同じ境遇にある人の体験が、今後のあなたの方針のヒントになるかもしれません。
ぜひご覧ください。
自分一人ではないと知ることで勇気が持てると思います。
妻の病気を理由に離婚が成立した場合に起きる離婚条件
離婚に伴い離婚条件は付き物です。
妻の病気が原因で離婚をしたいとなると夫が離婚を申し立てすることになりますが、意外に病気の妻の方から離婚を切り出すこともあります。
協議離婚や調停離婚での話し合いで決まればいいのですが、決まらない場合は裁判になるでしょう。
裁判での離婚条件の有利不利は、離婚をどちらから切り出したのかではなく、離婚に至る原因や離婚前離婚後の双方の環境によって決まります。
- 財産分与
- 慰謝料
- 親権
- 養育費
財産分与はどうするの?
協議離婚の場合は夫婦間での話し合いで決めることができます。
調停離婚や裁判離婚の場合は基本的には双方半分ずつです。
家などの不動産は物理的に分けることができないので資産価値として計算します。
基本の半分をベースに親権などを考慮して割合が多少変わります。
妻が病気によって就業できない、今後も治療費がかかるなど経済的に自立が難しい場合は、妻側に扶養的財産分与が認められることもあります。
妻の病気が原因で離婚したい場合は、扶養的財産分与を考慮しておく必要があります。
慰謝料はどちらが払うの?
慰謝料の請求はどちらからも可能です。
しかし支払いの義務や金額は裁判所によって決められます。
例えば妻が強度の精神病になって離婚をしようとした場合は夫から慰謝料を請求することは可能ですが、妻も夫に請求できます。
反対に病気の妻から離婚を切り出されたときに、あなたが今後も婚姻関係を望んでいたのであれば妻から慰謝料をもらうことはできます。
しかし双方の言い分を聞いて裁判所が判断することになりますが、強度の精神病の妻の状態を考慮すると人道的な配慮から妻から慰謝料を取ることは難しいでしょう。
親権はどうなる?
子どもの親権は親の希望だけで決めることはできません。
特に裁判離婚になる場合は、子どもが健全に成長できる事を優先的に考えられます。
例えば妻が親権を持つことで夫婦間の話し合いが成立した場合を考えてみましょう。
妻が強度の精神病の場合、子どもの養育は困難ではないでしょうか。
もちろん定期的な面会などで子どもが両親のどちらにも会えるようにすることはできます。
養育費はどうなる?
養育費は親の義務ですので夫、妻の両方で出し合うのが一般的です。
養育費については下記のサイトを参考にしてください。
しかし妻が病気によって仕事ができないといった場合は、妻からは養育費を受けれないこともあります。
まとめ
妻の病気を理由に離婚することができる方法は3つあります。
- 協議離婚は話し合いで合意できれば可能
- 調停離婚は話し合いが難しいときに調停委員を仲介して離婚ができる
- 裁判離婚は民法第770条の定める中で提訴できるが、資料や準備が必要
同時に妻の離婚後の生活に支障が出ないような配慮や準備をする必要があります。
離婚の成立に伴う財産分与や親権・養育費なども妻や子どもに配慮しなければなりません。
何もかもあなたが負担して次はあなたが病気になったのでは本も子もありません。
あなたはあなた自身が健全に生きれる方法を選択できます。
もし数年後に妻の症状が回復してお互いの話し合いで再婚したいと思えば可能です。
今は妻のため子どものため自分のために最善の方法を尽くしましょう。