嘘のプロフィールとストーリー
ロマンス詐欺の多くは、SNSでのフォローやメッセージのやり取りから始まります。
相手は、以下のような嘘のプロフィールや設定で近づいてきます。
よくある人物設定
ロマンス詐欺の中にはなぜかみんな同じ環境で育ったかのようなくらい似ている場合があります。
半分ほど当てはまれば危険度は高いと判断しましょう。
- 中年男性または女性
- 配偶者は離婚または死別
- 両親は幼少期に死亡
- 子供が一人おり、海外の寄宿学校にいる
- 母国以外で生まれ育ち、現在は中東に赴任中
- 国連関係、医師、船乗り、支援団体などの職業
- 友達はいない
- もうすぐ退職する
こちらから相手にどんな仕事をしていますか?と聞けば大体このような人物として話をしてきます。
好感度を上げるアピール
彼らは日本人に対して好感を持ていることをアピールしてきます。
好感を持つことであなたからの信用を得るためです。
もちろん本当に好感を持っている場合もあります。
- 退職後は日本での永住を希望
- 日本での家の購入や治安について質問する
- 日本で彼らが移住した場合にできる仕事について尋ねる
個人情報などを言わないのであれば、会話として楽しむのは問題ありません。
嘘のトラブルと金銭要求
信頼関係を築いた後、相手は突然トラブルを装い、金銭を要求してきます。
あなたが心情的に相手を信用できるようになったと思った頃に雲行きが怪しくなってきます。
友達となったあなたなら親身になって話を聞いてくれると判断しているからです。
嘘のトラブル
彼らの話す悩みはほとんどの場合、「とても重要で機密性のある話だから家族にも誰にも言わないでほしい」と前置きしてきます。
- 突然の事件や事故を報告し、心配させる
- すぐに金銭的な相談を持ちかける
- 退職前に多額の特別報酬を受け取ったと告白(100万ドル以上)
- 報酬はドル紙幣の新札で、中型金庫に保管されていると説明
- 保管場所が危険なため、日本へ送りたいと伝える
- 中型金庫と現金の写真などを送ってくる
さまざまな要求
彼らの話す悩みはほとんどの場合、「とても重要で機密性のある話だから家族にも誰にも言わないでほしい」と前置きしてきます。
- 赴任先の政府機関や国連関係者からの裏金であるため、秘密にしてほしいと頼む
- 国際便で日本へ送るため、自宅で預かってほしいと依頼
- 運送会社との連絡を促し、LINEアカウントを追加させる
- 運送会社から住所、氏名、メールアドレスなどの個人情報を要求される
当然、この話が来た時点から会話をやめるのがベストです。
何も言わずにブロックするだけで十分でしょう。
注意すべきキーワードと手口
ロマンス詐欺には、いくつかの共通する不審点があります。
以下のキーワードや手口に注意しましょう。
不審な日本語
会話はとても不自然な日本語であることが多いです。
相手は翻訳機を使用していることと、各言語の独特な言い回しに翻訳機が対応しきれずにおかしな文章になります。
- 翻訳機を使ったような不自然な日本語
- 未来の出来事を過去形で表現
- 主語が複数存在する
あえて自分の日本語に自分の地方の方言やの日本のことわざや流行の単語を入れてみると、相手は翻訳されないために見当違いな返事が返ってくることがあります。
不自然な会話は信用がなくなるばかりでなく、実際の約束事をするにも意思疎通ができていないので非常に危険です。
金銭に関するキーワード
次のような言葉が出てきたら、言語の違いよりも詐欺の疑いを優先した方がいいでしょう。
- 「箱」(金庫のこと)
- 「あなたの玄関(扉)まで運びます」
- 「兄弟」(年下にも関わらず、親しげにこう呼ぶ)
- アップルカード
これまで書いた状況に上記の単語が混じっていたら詐欺の危険度はさらに高いと思っていいでしょう。
不自然な状況設定
金庫(箱・荷物)を運送会社に託す話はほぼ勝手に進んでいきます。
しかしよく整理すると不審な点がこれまでのメッセージ内にたくさんあると思いますのでよみなおしてください。
なぜ受け取る側が運送会社を手配するのか?
彼らは運送会社への宛先などを自分で手配せずに、直接あなたが運送会社に連絡するように指示します。
日本国内での郵便の場合を考えてください。
送り主が相手先を運送会社に言うのが普通だと思います。
運送費は着払いだが、拒否すると金庫の中身を分け与えると提案
一方的に送り付けるのに着払いにする場合は拒否しましょう。
もし中身が麻薬などの場合、送り先があなたになっているとあなたが麻薬取締法違反などで検挙される可能性がありますので、絶対に断ってください。
SNSで知り合ったばかりの相手に1億円以上を託す
彼らが送ろうとしている金額は100万ドル以上のドル札です。
あなたなら自分の1億円をSNSでいい人だなと感じただけの人に預けるでしょうか。
紛争地帯で新札のドル紙幣と金庫を入手する経緯
今のネット社会で、しかも紛争地帯で現金支給なのか。
国連などによって派遣される人たちの報酬は当然その人の国の銀行口座にその人の通貨で入金されます。
ましてや危険な紛争地帯で現金を持っている意味がないです。
また支給されるのはなぜか複数人が同時に支給されるそうです。
中東の紛争地帯で人数分の金庫と新札のアメリカドル紙幣を数百万ドル分を国連担当者が運んでいる姿を想像して下さい。
しかもこの報酬の支給は極秘裏に行われるそうです。
想像するだけで滑稽に思えます。
日本語表示のアップルカードの写真
以下の項目で説明しますが、アップルカードの購入も依頼されます。
アップルカードは使ったことないと言ってみてください。
なぜか日本生まれでも日本育ちでも日本人でもない、現在中東に派遣されているという人物が、カタカナで書かれたアップルカードの写真を送ってきます。
どこでそのアップルカードを手に入れたんでしょうね。
連絡手段の不自然さ
相手は時差があるにもかかわらず、日本の活動時間に合わせてLINEで頻繁にメッセージを送ってきます。
一方でLINEを書いている最中に電話やビデオ通話をしてみると、絶対にでません。
理由は監視カメラで監視されていて自由がないからだそうです。
ではなぜLINEのメッセージを打つ姿は大丈夫なのか不思議です。
また監視カメラで完全に監視されているのであれば、その部屋に金庫を置いておくのが一番安全ではないのかと思います。
しかし「それにはリスクが高く、信用できる人間はここにはいないのです。どうかわかって下さい、兄弟!あなたの心配は問題なく成功です」などと意味不明の言葉で返答されます。
矛盾する主張
こちらから様々な提案をしても検討もせずにすぐに拒否されます。
- 子供に送金を依頼すると、子供は幼いから無理だと主張
- 自分の銀行口座への送金を提案すると、紛争地帯で銀行に行けないと主張
- オンラインバンクや子供の口座への送金を提案すると、様々な理由をつけて拒否
- 最終的には、アップルカードの購入を要求してくる。
なぜ突然アップルカードが出てくるのか不思議で仕方がありません。
筆者がしつこく聞いたところ、お金を支給した職員に銀行で口座を開設してもらうために必要だと言っていました。
職員が銀行に行けるのであれば、その現金を銀行から自分の口座に入金してもらえば済む話だと思います。
またわざわざ新規口座を開設しなくてもいいとも思います。
そしてもしアップルカードが必要ならその銀行に行くときに職員に買ってもらえばよい話です。
ロマンス詐欺に遭わないための心得と対策
ロマンス詐欺で一番注意するべきは自分自身です。
会話の中で「数百万ドルの報酬があったから、預かってもらったらそのうちの10%をあなたにあげます」と言われ、約数億円もらえると安易に考えるのはやめましょう。
その時点で詐欺犯の罠にはまっています。
相手の情報を慎重に確認する
相手は自分の素性を簡単には公表しません。
あなたが知っている相手の情報はすべて嘘と思っていいです。
- 相手のプロフィール写真やSNSアカウントをよく確認する。
- 画像検索で相手の写真を検索し、実在する人物か確認する。
- SNSの友達やフォロワーなどを確認する。
会話とSNSで上げている投稿などに矛盾はないか見てみるといいでしょう。
また投稿の内容をあえて間違えて話してみるとわかりやすいです。
例えば東京スカイツリーが写っている写真について、「あの通天閣の写真は福岡で撮ったのですか?」といった具合にわざとひっかけてみましょう。
正しく訂正しなかったら疑っていいと思います。
個人情報を安易に教えない
当然ですが、知り合ったばかりの相手に、住所、電話番号、銀行口座などの個人情報を教えてはいけません。
住所や銀行口座など相手が知る必要のない情報は隠し通しましょう。
ましてや暗証番号やヒントになるような情報も言ってはいけません。
金銭の話が出たら警戒を強める
会話の中で以下の言葉が出たら危険です。
- 大金が入った
- お金を預かってほしい
相手からお金を預かる、貰えるというのは口実です。
そのために必要な個人情報を教えてしまうと、そのあとあなたの個人情報がどのように扱われるかわかりません。
- お金を貸してほしい
- 投資すれば数倍になって返金される
- アップルカードを買ってきてほしい
上記のような要求は絶対に断り、ブロックしましょう。
第三者に相談する
不審なメッセージのやり取りは、第三者に相談しましょう。
詐欺犯と話していると相手を信用してしまい、善悪の判断がつきにくくなる事があります。
友人や親、会社の同僚などに話してみましょう。
第三者は良くも悪くも冷静ですので、疑わしい物にはすぐに否定してくるでしょう。
その否定をきちんと受け付けるのは自分次第です。
不自然な日本語を使っていないか確認する
相手のメッセージの文章の違和感にも注意しましょう。
翻訳機を使っているから変な日本語になっている場合は、外国人なので注意が必要です。
翻訳機だから多少のおかしな日本語は仕方ないと思っていると、わざと下手な日本語のふりをして自分の都合のいいように仕向ける確信犯もいます。
万が一被害に遭ってしまったら
不審な人物を相手にしているうちに、ついついお金を振り込んでしまったり、個人情報を教えてしまったりして不安になった場合、以下の相談窓口で相談しましょう。
相談には証拠になるものや手掛かりになるものがあるといいです。
LINEやチャットなどの画面をスクショなどして保管しましょう。
そのままでは相手が削除してしまうと見れなくなるので、すぐに画面のスクショを残すことが大事です。
もし被害に遭ってしまった場合は、泣き寝入りせずに以下の対応を取りましょう。
国境なき医師団(MSF)の活動について
国境なき医師団は、紛争地や災害地などで医療活動を行う国際的な独立組織です。
国境なき医師団は決して詐欺集団ではありません。
彼らの名前を利用する悪人がいるのです。
過去に地震や新型コロナウイルス感染症の流行など、人道的な危機が発生した際に医療援助活動を行っています。
国境なき医師団の活動は、中立・公平・独立の原則に基づいており、いかなる政治的、経済的、宗教的な権力からも独立しています。
活動の原則
国境なき医師団は紛争地や災害地・貧困地域などで、危機に瀕した人々に医療を提供します。
彼らは人種・宗教・政治に関わらず、最も必要とする人々を援助するのです。
活動の独立性を保つため、政府や企業からの資金提供に依存せず、個人の寄付を中心に活動しています。
報酬の支払い
国境なき医師団のスタッフは、ボランティアではなく、給与を受け取って活動しています。
給与額や支払い方法は、透明性が高く、国際的な基準に沿って管理されています。
現地政府から個人に対して高額な現金報酬が支払われることは、組織の原則に反する可能性が高いです。
したがって、国境なき医師団の医師が派遣先政府から高額な現金報酬を受け取っているという話は、現実的ではないと考えられます。
このような話はロマンス詐欺などの詐欺行為において、相手を信用させるために使われることがあるため注意が必要です。
国境なき医師団に関するより詳しい情報は、以下の公式ウェブサイトをご覧ください。
- 国境なき医師団日本国境なき医師団日本はこちら
まとめ
中東に派遣されている医師などからの、高額報酬の預かり依頼は極めて詐欺に近いです。
高額な現金支給が現地で報酬としてもらうことは基本的にありません。
またその現金をSNS出会っただけの人に託すなんてことはないでしょう。
なるべく早い段階で連絡を絶つことが最善策です。
いくら仲良くなっても相手をよく確認して、個人情報を安易に教えない、お金の話が出たら警戒するなど、常に警戒心を持つことが大切です。
万が一被害に遭ってしまった場合は泣き寝入りせずに必ず専門機関に相談しましょう。